ほんの少しのタイミング
明日海りおさんのファンになるはずだった。
そう思うのです。私の過去の贔屓の系統からして、宝塚復帰するのは明日海りおさんがキッカケで、以後明日海さんのファンになっていたはずなのです。
明日海りおさんを知ったのは「戦国BASARA」の上杉謙信。原作ゲームのファンだった私には皆さんピッタリの配役で、衣裳もさすがの宝塚。謙信のお衣裳はゲームとは違うけれど、むしろ宝塚の方が良い。
佇まい話し方指先一つ取っても優美な動き。まごうかたなき上杉謙信でした。
私がゲームで上杉謙信のファンだったら間違いなくこの時点で明日海さんのファンになっていた。
しかし…私は猿飛佐助のファンだったのです……。
この「ほんの少し」のタイミングの違いが私の未来を変えました。
次に興味を向けたのは「ルパン三世」。これに出演していたのは望海風斗さんの方。私は一気に望海さんに傾き、「ドン・ジュアン」でついに劇場へ足を運びました。
あの時上杉謙信に引っかかっていたら、次に興味を示したのは花組の作品だったかもしれない。そして明日海さんのファンに。
私の現状的に違う組に贔屓を二人つくるのは無理。一人に絞る必要がありました。
昔のように全組観る、何人も贔屓をつくる…なんて事が出来たら間違いなく明日海さんのことも追いかけていました。
実に宝塚らしい、どこから見ても素晴らしいトップスターさん。
称賛の言葉しか出てこない。見事に花を咲かせた「ザ・宝塚」な男役さん。
「明日海りお」の名は宝塚の歴史に刻み込まれ、記録にも記憶にも残ります。
他の組を観ない方針でしたが、サヨナラ公演のチケットを確保すべく動くことを決めました。
スカステの番組を見ても私には「明日海りお」という人物がよく分からなかったけれど、望海さんが愛する同期ならばきっと素敵な人に違いない。勝手にそう思っています。
2018年のタカスペのBlu-ray Discも注文しました。
明日海りおさんという…私が愛したかもしれない大スターさんの最後の男役を、観ることが出来たらいいなと思います。
不二子