93/95
星組トップコンビが退団発表。花組トップ娘役が退団発表。花組トップが退団発表。そして月組2番手が退団公演中。
慌ただしいことこの上ない。退団は悲しいけれど宝塚では避けて通れない儀式。専科に行ってずっと舞台に立って欲しい人まで退団したりして胸が痛いったらありゃしない。
このブログは宝塚の人事考察ブログではないので基本的に普段は何も書かないのですが、ちょっと思うところがあって今回は少し書いてみようと思います。
「順当にいけば」という言葉からして私は引っかかる。それってその組の2番手がそのままトップになるってことですよね。
確かに落下傘は落ちる方も受け止める方もしんどいとは聞きます。それを思うと少なくとも2番手になるまでには組み替えしておいた方がいい。最低でも一作前。娘役さんに多いですね。咲妃みゆさんや真彩希帆さんがこのパターン。舞空さんもかな?
最近では北翔海莉さんが完全落下傘。その前って誰? 壮一帆さんも一応落下傘なのかな。蘭寿とむさんも? 2人とも元いた組ですが。大空祐飛さんは相手役野々すみ花さんを連れてのW落下傘。
何度も書いてますが、私は組み替え推奨派です。生え抜きが偉いなんてこれっぽっちも思わない。もちろん生え抜きでトップになった人が皆んなつまらない等とは言いません。それはさすがに暴論。生え抜きで素晴らしいスターさんもたくさんいます。
話を戻して。その「順当にいけば」です。星組の次期トップスターは礼真琴さん、花組の次期は柚香光さん。
礼さんは映像でしか観ていない私ですら分かる実力者。彼女は上手い、何もかもが。人気の程は存じませんが。
礼真琴さんはもうトップになって充分なスターさんだと思います。ただ「男役としての魅力」という点は私にはよく分からない。私にはサンプルが少な過ぎる。ちゃんと星組を観ていないから仕方がないですが…。
人気って要は「多数決」じゃないですか。「良い」と思う人が多ければ人気。単純な話です。ただどうすれば多数を取り込めるかが誰にも分からない。当たり前ですよね、人間は誰でも「個」なのですからね。群生じゃない限り他者の気持ちを完全理解するのは不可能。
「人気は作れる」と言った人がいるとかいないとか。露出が多ければ確かにそれだけ大人数に存在を知らしめすことが出来るので、ある意味それは間違ってはいない。けれど逆の作用を起こすこともある。
テレビの世界で「ゴリ押し」と呼ばれたら相当のマイナスです。どれだけヒロインを与えようが人気は出ない。今私の脳裡に浮かんだのは剛力彩芽さんですが、実は私彼女のこと結構好きなのです。だからこそ事務所のゴリ押しに腹を立ててました。良い素質を持っている女優さんなのに、彼女に合わない役ばかり無理にやらせて結局マイナス・イメージだけが付いてしまった。非常にもったいない。
それはともかく、人気が作れるのは或る程度まで。特に宝塚のような狭い閉じた世界ではゴリ押しはマイナスでしかありません。かと言って判官贔屓だけでもトップになるには足らない。
今現在、人気トップと呼べるのは明日海りおさんと望海風斗さんだと思いますが、2人に男役としての共通点はほぼありません。強いて言うならあまり背が高くないことくらいでしょうか。
真風さんにしろ紅さん珠城さんにしろ、皆さん個性が全く違う。
私が本当に宝塚のことを全然知らない人だったら、明日海さん望海さんが人気トップと言われてきっと驚いたことでしょうね。「へえ〜! 分からん!」とか言ってそう。でも或る程度宝塚を知る私には納得できることです。
さて礼真琴さん。実力は折り紙つき。彼女の人気ってどんな感じですか? 何で測ればいいのかしら? グッズの売り上げ? お茶会人数? 入出の人数? チケットの捌き力?
うーん分からん!
でも礼さんならいろんなことを実力で捩伏せてくれそうな気がします。そんな安心感ががある。信頼出来るというか。
故に次期星組トップが礼真琴だとしても私は納得します。
かたや花組は柚香光さん。私がたぶん望海さんの次に好きな男役さんです。
柚香さんの何処が好きか…うーんとね、演技…かなあ。彼女のお芝居って何故か私に刺さるんですよ。ちょっと「ふふっ」てなる。面白いんです。説明が難しいんですけど。あれは計算ではなく天然なのだろうなあ。狙って出来るものではない。
男役としての柚香さんはカッコいい。お顔は独特ですが総合的にはカッコいいです。たぶんご両親はM87星雲のご出身。ウルトラ兄弟の一人です柚香さんは。
歌ははっきり下手だと思います。この先マシになるかもしれないし最後まで下手なままかもしれません…。
それでも「好き」が上回るのですが、明日海りおさんの次にトップ…となると「ちょっと待って」と言いたくなります。
柚香さんの身内でもファンでもないのに「待って、あの子まだ無理だから」とか口を出したくなる。そう「まだ無理」というイメージを拭えない。
とはいえ大抵の2番手はトップになる寸前、同じようなことを言われるものです。なってしまえば何とかなるのが宝塚。今なら2階席クローズとかもないでしょう。
一抹の不安を抱えつつ柚香さんが花組次期トップスターに決定しても、それはそれで一応納得はします…たぶん。
ここからは私の本音。
「95期の前に93期をトップにしろや!」
…です。
なんか気持ち悪いんですよ、収まり悪くて。珠城さんの94期にすら気持ちの悪さを感じているくらいです。95期とか子供じゃん!ですよ。って、いやいや95期も実年齢そんなに若くないから。
彩風咲奈さんと芹香斗亜さん。この二人を劇団はどうしたいのでしょうか。そのまま望海さん真風さんの後継にするのでしょうか。
あ、愛月さんはこの際考えには入れません。専科からの復活が絶対ないとは言わないけど。
望海さんと真風さんが5〜6作で退団するなら、そのまま待てばいい。でももっと長くトップを続けたら?
実際のところ劇団内部でどんな話し合いをしてるのか私たちには分かりません。どうする予定なのだろう…。
でも彩風さんは新公主演5回の御曹司、芹香さんは二度の組み替えを経験してはいるけれど2番手になって既に7作。
普通になんでこの二人を先にトップにしないの? 何がネックなの?
同期揃い踏みに別に価値を感じたりはしませんが、出来るならやれば?とも思います。ならば余計に93期を先に上げて礼さん柚香さんは待てばよくない?
明日海さんは退団発表したけど、望海さんや真風さんを長期まではいかないにしても普通より長くやらせないのはもったいなさ過ぎる。
どっちがどっちの組とまでは考えてないけど、93期の二人を先にトップにして欲しいなあ〜。彩風さんなんて組み替えで一気にイメージ変わりそうなのにな。
せっかくの組み替えのチャンスを不意にさせるのかなぁ…。ああ、もったいないもったいない。
もったいない!
ま、決めるのは劇団なんで。
不二子