窓の外から猫の声🐈🐈🐈

2.5次元とか特撮とか。漫画や小説。平野良と望海風斗。

「あつ」の “圧” ━━エカテリーナは眠れない

宙組博多座が「黒い瞳」と聞いて、真っ先に思い浮かんだのは、

「エカテリーナは誰やろな〜❓」

でした。私は初演を劇場で、再演はDVDで観ました。

プガチョフももちろん気になる役ではあります。友人が紫吹淳さんのファンだったので、宝塚ファンを止めてからも一応月組は観ていました。(彩輝さんトップの2作も観ているのが何故だったのか、どうしても思い出せません…)

紫吹さんプガチョフはとても良かった。全紫吹さんの中で一番好きと言っても過言ではない。


それ以上に素晴らしいと思ったのが千紘れいかさんの女帝・エカテリーナ。

当時研7くらいでしたか? 千紘さんは貫禄と威厳に満ち溢れ、冷徹と慈愛を兼ね備えた女帝を演じ切りました。それが彼女を娘役トップの座からますます遠去けることになるのは皮肉な運命です。

千紘さんには申し訳ないけれど、娘役トップが演じる役より彼女にはエカテリーナのような役が嵌っていた。彼女のエカテリーナ無くして「黒い瞳」の成功はなかった。

千紘さんの愛称は「あつ」、当時よく言ったものです。

「あつの圧が強すぎるー❣️(好意から来てるのでハート付き)」

とにかく全てを圧倒していた。登場人物の総ての頂点に立ち、邪魔なものを排除するに躊躇なく、しかし女性としての優しさも哀れさも持ち合わせている魅力的な人物。恋人を助ける為に危険を冒して自分に会いに来たヒロイン・マーシャを見るエカテリーナの眼差しは母の優しさに満ちている。

とはいえ国母でもある女帝は、同時に誰より恐ろしい。マーシャの可憐な愛らしさとは対極にある女性。

実に演じ甲斐のある役です。でもこの役を演じ切れるという事は、宝塚では娘役としてトップ路線を外れたと同義。

千紘さんが紫吹さんの相手役として娘役トップになりたいと願っていたのは知っていました。しかし舞台上のエカテリーナを観て、その願いが叶う事はないだろうとも思いました。

実際、紫吹さんに望まれる事も劇団から選ばれる事もなく、彼女は衝動的な行動に出てしまいましたね。


宙組のエカテリーナが誰になるのかまだ分からないし、私はたぶん誰になってもピンと来ないでしょう。

あ〜、純矢さんならとりあえず分かる。望海さんと同期の人! でも望海さんと同期って事は研16…。

千紘さんは純矢さんの半分以下のキャリアで演れたというのが、いやはや凄い娘役さんだった、つくづくと。

本当に残念な話です。本人の希望と資質が合わないって不幸。

でも千紘さんの可憐な可愛いヒロイン…は、やっぱりあんまり観たくないわな。

エカテリーナに限らず、どんな役でも千紘さんの「圧」は凄かった。あんな辞め方をして本当に残念でした。勿体ない稀有な役者でしたのにねえ。

宝塚って残酷な世界です……。


ところで私は望海さんのプガチョフが観たかったです。

早霧せいなさんニコライ、咲妃みゆさんマーシャ、望海風斗さんプガチョフ、エカテリーナは…大湖せしるさん辺り? ロラン夫人に先駆けて彩凪翔さんも良いかも。他はまあ適当に。

ただ早霧さんとの橇の掛け合いの歌が激しく心配になりますが……((((;゚Д゚)))))))


不二子

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