ふと懐かしくなって家にある高汐さんのDVDをチラチラ観たりしてました。

高汐巴さんは花組のトップスターだった方ですが、寿ひずるさんがトップを蹴って結婚退団していなければ、おそらく雪組のトップになっていたと思います。その時の２番手は誰になっていたのかなぁ？ 新公時代を共に過ごした大浦さんが雪組に戻ったか、平みちさんかはたまた山城はるかさんも雪組に戻るか、それともまさかの朝香さん？

となると高汐さんの相手役が神奈美帆さんだったかも。高汐さん神奈さんと組みたがっていたと聞いたなあ。

寿さんの退団でその後のスター分布図が大幅に変わりましたよね。今で言うと…礼真琴さんは峰さを理さんかな…寿さんに相当する人がいないなあ。100％トップになる人で人気も実力もある人。特に歌が上手い人。うーん…誰？

劇団の予定は変更になりましたが、高汐さんは立派な人気トップになられました。

特に何がすごく上手いってわけじゃないんだけど、洒落っ気があり大人で飄々としていて…雰囲気作りがものすごく上手かった。

一番すごいと思ったのは、紛れもなく「天才」である大浦みずきさんを２番手に従えてビクともしなかったこと。

高汐さんと大浦さん時代の花組は大好きでした。若葉さん秋篠さん、朝香さんがいて安寿さん真矢さんがいて、但馬さん宝さん央さん瀬川さん翼さん幸さん美野さん北小路さん麻里さんひびきさん…皆さん一芸以上に秀でた素敵な方々でした。

お披露目の「紅葉愁情」「メイフラワー」が大好きでした！ 「琥珀色の雨にぬれて」も高汐さんが初演。高汐さんはクロードのような真面目で無骨な男のイメージではないけれど、高汐さんだからクロードがああ見えてパリジャンだというのに説得力がありました。

高汐・大浦 時代は本当に美しく粋でお洒落で…楽しかった。

大浦さんがもうこの世の人でないのが不思議でなりません。きっと高汐さんはもっと淋しいのでしょうね…。

高汐さん、ずっと新公主演とかしてたわりにトップになりたい欲がなかったのだそうです。下級生時代は突然スキン・ヘッドにしたりする、ちょっと変わった方でしたが。ある日喫茶店で後ろの席の人達が話しているのが聞こえたのだとか。

「高汐巴なんかトップになれるわけない」

その言葉が高汐さんに火を付けたそうです。「だったら絶対トップになってやる！」…きっちり成りましたね、トップ。すごいですね、その人達がいなかったら高汐さんトップになる前に退団していたかもしれませんよ。ある意味、恩人ですね（笑）。

寿さんがトップになって高汐さん峰さんと同期３人トップも観てみたかったなあ〜。でも花組トップの高汐さんが素敵だったから、結局は歴史通りで良かったのかなあ？（未練はあるけど…ね）

喫茶店の客の女Ａ・不二子