永遠の姫
前にも書いたかと思いますが(書いたっけ?)、私は元星組娘役トップの毬藻えりさんが好きでした。(仁科有理さんとは関係性がちょっと違う)
同じ組の同期に知人がいたので遠慮して、ファン活動をしたのはその知人が退団してからでした。活動と言っても大したことは何もしてませんけどね。
毬藻さんがまだトップになる前、当時の私は恵比寿で働いていてお昼休みが2時間あったのでよく隣の駅の有楽町に行ってました。公演は観られないけど差し入れを持って行ってたのです。週に2回は行ってたなあ〜。
もともと顔見知りではあったので普通に彼女が食べたい物を差し入れてました。もちろん手作りとかではないですよ。
今は舞台用のアクセサリーも簡単に手に入りますけど、当時はまだ派手なアクセサリーってブライダル用とかしかなかったんですよね。デパートとか探し回って舞台で使えそうなイヤリングやネックレスもプレゼントしたりしていました。プログラムで自分がプレゼントした物が使われてたりするのは嬉しかったなあ。
トップになる前はその頃の娘役トップの方が質素だったので派手には出来なかった(そういうしきたりみたいなのがあるんですよ)けど、トップになってからは派手派手でした。でも似合っていたし、本人が清楚な雰囲気だから上手く中和されてたと思います。
まあ全部自己満足ですよね。喜んでくれてましたけど本心は分からない。でも宝塚を退団してからも関係は続きました。宝塚と違って楽屋にも入れてもらってました。毬藻さんが結婚して引退するまでずっとファンでした。いや、今でもファンです。
私にとって毬藻えりさんは「永遠の姫」。以前書いた北原千琴さんは「永遠の憧れ」ですが、毬藻さんはもうちょっと近い存在。
美しくて可愛くて優しくて…。お顔も好きだしスタイルも大好きでした。脚が長くて程よく肉がついていてーー棒のように細いのは好みではないのですーートランジスタ・グラマーっていうのかしら、とにかく究極に私好みのスタイルでした。
穏やかでおとなしい、でも自分の意思をしっかり持った方でした。
ダンスが上手で、紫苑ゆうさんとのダンス・シーンがめちゃめちゃ素敵でした。トップになってからも紫苑さんとショーで組んでました。申し訳ないけど、日向さんとは息が合ってなかったです。日向さんよく落としそうになってたしね…。
ダンスは良いけど、歌とお芝居は下手だったなあ〜(笑)。退団公演の千秋楽の日にファン仲間と、
「歌と芝居はとうとう最後まで上手くならなかったね〜」
と笑っていました。それでも大好きでした。下手なところも含めてファンでした。いや、そりゃ上手くなるに越したことはないんですけどね。
今だったらネットで叩かれまくってたかなあ? 下手だったもんなあ。でもそんなの関係ないのです。とにかく好きだった。
当時の星組男役さんが「シギちゃんを守る会」を結成してらしたんですよね。あれはどういう経緯だったんだろう? 詳しくは知らないのですが、男役さん達にも人気が有りました。
綺麗で可愛くて清楚で穏やかで優しくて慎ましやかで…本当あれで歌と芝居が上手ければね〜。
でも良いの、全部引っ括めて好きだから。今のところ毬藻さんを超える私の「姫」は見つかってません。
毬藻さんは退団される時、「これからは白城あやかちゃんを応援してあげてください」とファンにおっしゃいました。これには涙が止まらなかった。この辺はちょっと複雑な経緯があるのですが…。
退団してから、楽屋で「あの頃は…」なんて話もしましたけどね、在団中はなかなか。
まあそんなのも遠い昔のこと。美しい思い出の彼方です。辛いことはただの過去だけど、思い出は限りなく美しいのです。
欠点も今となっては笑い話ですよ。みんな好き。全部好き。
毬藻えりさんは私の姫。永遠に。
いつまでも姫の下僕・不二子