窓の外から猫の声🐈🐈🐈

2.5次元とか特撮とか。漫画や小説。平野良と望海風斗。

ファントム その2

ネタバレ配慮していません。



「ファントム」を観てつくづく思ったのは、

「望海さんの相手役は真彩さんしかいない」

ということ。

お披露目の段階でももちろん思いましたけど、今回本当に改めて実感しました。そこそこ歌えるレベルでは望海さんの望む「ファントム」はできなかったと確信しています。

エリックとクリスティーヌ、両方がめちゃくちゃ歌が上手くなければ物語に説得力がありません。

そう思うとなんで蘭寿とむさんのお披露目でやっちゃったんだろう? と疑問しかない。いや私は蘭寿さん好きだし蘭乃さんも好きなんですけど、2人のダンスが大好きなのですよね。どう考えてもダンサーコンビの2人で、なんで「ファントム」? きっと当時も散々言われたことでしょうけれど、ものすごい不思議。誰だ決めたのは。せめてどちらかでも歌の人ならわかる(春野寿美礼さんの時のように)、でも蘭寿さんのも蘭乃さんも歌はあまり…いやはや意味不明。

それはともかく。

私は雪組しか観劇しないし、他組も目立つ役の人しかわからない。だから真彩さんより歌える娘役さんがいる可能性はあります。私が知らないだけで。

でも歌だけでなく他の全てがクリスティーヌなのです真彩さんは。純朴さ素直さ慈愛、クリスティーヌを演じる為に存在していると言って過言ではない。

もちろん今後クリスティーヌを超える役に出会ってほしいし、そのたびに同じように思いたいですが。

ビストロの歌は客たち同様に観客も驚いています。歌が上手いことを重々承知しているのに、「ここまで上手いのか!」と感嘆しています。想像以上でした。心底ビックリしました。

そして思ったわけです。望海さんの相手役が真彩さんで本当に良かった。望海さんのエリックに相応しいクリスティーヌで本当に良かった。

私が知る娘役さんの中で、真彩さんが一番歌が上手いかどうかはわかりません。でも今望海さんの相手役が勤まる娘役さんは真彩さんをおいて他にない。今の宝塚でクリスティーヌを演れる娘役さんは真彩さんしかいない。

望海さんのファンとして真彩さんには感謝しかありません。

クリスティーヌが「顔を見せて」と言いながら、実際に見たら悲鳴をあげて逃げてしまったのは、確かに酷い。でもたぶんクリスティーヌって10代ですよね。しかたないという気もします。思慮が浅いというか、クリスティーヌって決して頭の良い子ではなくて、咄嗟には対処しきれなかったのだと思います。

一度は逃げたけど、自分の態度が如何にエリックを傷つけたかを理解し、その上で自分のエリックへの愛情が変わってはいないことを自覚することはできた。だからこそ最後は彼を愛で包み、顔にキスをした。エリックは最後の最後に父とクリスティーヌの愛の中で逝くことができたと思います。

エリックを抱くクリスティーヌは聖母のようでした。もしかしたらエリックは死の淵でクリスティーヌをベラドーヴァだと錯覚していたかもしれないけど、クリスティーヌはそれでも良かったのではないでしょうか。


不二子

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