窓の外から猫の声🐈🐈🐈

2.5次元とか特撮とか。漫画や小説。平野良と望海風斗。

2.5次元人気 ≠ イケメン人気

もちろんイケメン人気も否定しません。

でも原作の登場人物(偶にヒトでないのも)がイケメンだから、演じる役者もイケメンになるのはしかたのない事。実際舞台を観ると必ずしもイケメンしか出演していないわけではない事が分かります。


小説や漫画作品がアニメ化や舞台化・映画化・ドラマ化する場合、最も変更点が多いのがドラマ化です。映画化もかなりそうなりがちですが、ドラマ化の場合は映画以上に予算の関係で変更を余儀なくされる確率が高い。予算関係なくの場合も恐ろしくたくさんあるけど。まあ例を挙げるにも数が多過ぎて挙げ切れない。


私が最近で一番原作との違いに苛ついたのは「名探偵が早すぎる」、井上真偽さんのミステリー小説が原作です。

井上さんの著書はこれと「その可能性はすでに考えた」しか読んでませんが、割りと好きな作家さんです。

「名探偵が早すぎる」はシリーズ物にするつもりはなさそうですし、シリーズ物にするのは難しそうですが、もし新たに書かれたら即購入すると思います。とても気にいってる作品です。

私はあまりテレビを観ないので情報にも疎く、この作品がドラマ化されているのにも気付くのが遅れました。知った時には既に1話は放送済み。しかし今は便利なもので、ネットで見逃し配信とか普通にある。幸い私が「名探偵コナン」を1話からずっと観る為(安室の女ではないです。安室さんよりは赤井さんの方が好き。出来れば黒の組織に入ってウォッカにお茶🍵を淹れてあげたい、肩を揉んであげたい、あの人絶対肩凝り激しい)に使っているdTVでも配信しているので観てみることに。


この滝藤賢一さんは…もしかして……探偵役なの…? (๑•ૅㅁ•๑) 他の出演者は広瀬アリスさん(仮面ライダーディケイドの映画以来ですね、お元気でしたか?)、水野美紀さん(まさか唐橋充さんと結婚するとはビックリしました。いつでもライダーや戦隊に来てください)、片平なぎささんに神保悟志さん(この2人をここに配置するのは実に贅沢な気がする)など…。消去法で探偵役は滝藤さんという事になる。

…………。

まあ、嫌な予感はしました。観る前から。果たして。

ドラマを観ると、原作の千曲川光とは名前以外共通点がまったく見当たらない別人が探偵やってました。

例えるならクリスティの「ミス・マープル」物をドラマ化したらミス・マープルのキャラクターがジェームズ・ボンドになっていたってくらいの違い。いや、大袈裟じゃないです。出来れば原作とドラマ比べてみてほしい。

滝藤賢一さんは役者として割りと好きな方です。でも彼は千曲川じゃない。千曲川を演じようともしていない。たぶん彼のせいではありません。コメント動画見た限りでは滝藤さんは100%原作を読んでいない。

原作を読んでないのが悪いとは言いません。今回なんてなまじ原作読んでたら、あまりのキャラクターの違いに役者は困った事でしょう。ひょっとしたら最初から読まないように指示されていた可能性もあります。滝藤さんが重度のミスオタでなくて良かったですね。

つい先日、この作品の漫画版が出ました。漫画化も必ずしも簡単ではない事ですが、 今回のは(まだ1巻しか出てないですが)二重丸❣️ 千曲川も概ね千曲川な気がするし、他の登場人物も原作を損ねる事なく、且つ漫画でしか表現できない可愛らしさもある。特にヒロインと橋田。

余計にドラマ版が悲しくなってきた…。


しかしこういう悲劇はドラマ化・映画化の度に原作ファンが味わってきた、もはや通過儀礼と呼んで差し支えない事態。

造り手が原作に微塵も敬意を払わない、日本の芸能界の幼稚さの表れです(日本以外の国の事は知らない)。

有栖川有栖の火村のシリーズも…あれは多少は造り手に愛情があるようなないような……ひどくはないけど結構ひどい、と矛盾した言葉を発してしまう出来でした。最後火村が失踪とか意味わかんね〜よ💢

原作物で原作のファンだった経験のある方なら、そんな怒りや悲しみをご存知でしょう。


ようやく本題です。

2.5次元舞台は「如何に原作のイメージを壊さないか」を第一に考えて作られています。イケメンの登場人物ならイケメン俳優を配し、性格も言動も人間関係も衣裳も「まず原作ありき」。

単にイケメンを出せば喜ぶだろうーーという舐めた考えで制作していたら、2.5次元はこんなに隆盛していない。

原作を大切にして作ってくれる。

これこそが2.5次元人気の最大の理由だと思います。


そもそも二次元の作品を生きてる人間が演るだけで、充分に原作との違いは出るし二次元まんまになんて出来ないんです。

だから「原作そのままやるんじゃ意味がない」などというのは、むしろ傲慢。そのままなんて出来もしない癖に。

出来るだけ原作に忠実に作ってみたとしても、同じものなんて作れない。

大抵の原作物が原作ファンから不興を買うのは、原作通りじゃないからではなく原作に敬意を感じないからです。


2.5次元舞台を私はそんなに観ているわけではないです。ごく初期のテニミュ、後は馬場良馬くんが出演しているものくらい。

役者の未熟さに頭を抱える時も多いです。それでもあまり不快にならないのは、一所懸命キャラクターを原作通りに魅力的に観せようと努力しているからでしょうか。

作り手も演者も常に原作を意識している。それが原作と違う三次元ならではの良さに繋がっている。

わざわざ原作で完成しているものを三次元で変更しなくても、ドラマならでは映画ならではの良さは出ます。

原作通りに作るなんてプライドが許さないというのが本音なんじゃないかしらと思うのですが、それなら原作に頼らずオリジナルの脚本を書けばいい。書けないんでしょ? だから原作人気に便乗してるんだものね?


原作を無残に変更される辛さを散々味わった人々が、2.5次元舞台を受け入れるのは必然でした。

2.5次元にしか出演していない子を役者と呼んでいいのか? という問題もありますが、それはまだずっと先の話ではないでしょうか。2.5次元から出発した子達がこの先、どれほどの未来かはわからないけど、将来演劇界の重鎮になる可能性だってある。

未来の事は誰にも分かりはしないのですから。


現在「モブサイコ100」の舞台が上演中、今週末には神戸での公演があり私も観劇に参ります。

目当ての馬場良馬くんは「霊幻新隆」という如何にもな胡散臭い、主人公の師匠役を演じています。原作ファンからもアニメのファンからも絶賛していただいておりますありがとう。

アルマーニのスーツが映える、超絶スタイルが役にピッタリ嵌っています。

今回の公演は続編になりますが、東京公演を観た馬🐴友さんには少なくとも好評のようで、楽しみでなりません💓

不二子

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