ザ・女優
仁科有理さん。
春風ひとみさんと並んで月組で別格娘役として活躍、後に雪組に組替えし2番手時代の杜けあきさんと組むことが多かった方。
先日書いた「宝塚テレビロマン・三銃士」の王妃アンヌ・ドートリッシュ役で一躍注目され、翌年の大地真央さん主演「ディーン」でヒロインの一人、ジェームズ・ディーンの永遠の恋人ピア・アンジェリを演じました。
「三銃士」の時にファンレターを書き、「ディーン」の時に初めてお会いし、以来仁科さんが退団されるまで付かず離れずのお付き合いは続きました。
いつの間にか「ニナちゃん」が愛称になっていましたけど、私は本名の治美さんからきた愛称「ハンミ」と呼んでいました。もちろん本人にはさん付けですよ。
仁科さんのお芝居が好きでした。「ザ・女優」って感じが他の娘役さんとは違う輝きがあるように見えました。
仁科さん美しい方ですが、トップになるタイプではなかったです。それは最初から分かっていたこと。ですから「トップになって欲しい」とは一度も思いませんでした。
仁科さんが演じた役の中で、私が一番好きなのは「たまゆらの記」の橘三千代。ヒロイン安宿媛の母親です。夫・藤原不比等と共に、また不比等亡き後は不比等の息子達を率いて、娘・安宿媛を首皇子の妃とすべく動きます。強く美しく怖い女性。大好き。
もちろん他の役も素敵でしたよ。「ガイズ&ドールズ」東京公演のアデレイドが観られなかったのが残念でした。
寿退団だったはずなのに女優さんやったかと思えば、なんかすごい人と結婚したりと、相変わらずアクトレスな人生を送ってらっしゃいます。仁科さんが幸せなら、まあなんだって良いのですよ。
これからも、ずっと幸せでいてください。艶やかに美しく…ね、ハンミ。
不二子・現役時代の画像が見つからない