真実はいつも一つ…ではない
友人と久しぶりに電話して長話をしました。宝塚ファンになった時期はほぼ同じ、私と違ってブランクなしの完全なオールド・ファン。FCのスタッフやお付きをやっている友達も多い、自身も下級生のお世話をしていたりするガチの宝塚ファン。
話すたびにいろいろな裏話を聞いています。でも正直今の私にはそんな裏話はちょっと辛い。
何でしょうね…宝塚から一線引いた立場でいたいからでしょうか。
きっと自分がどっぷり宝塚ファンだったら興味を持って聞いたかもしれない。野次馬根性とでもいうのか、人間って裏話的なものが好きですよね。他人が知らない内情とか知りたがるものかなと思います。もちろん人によりますが。
まあ話してくれる分には聞きますけど、今の私の心には響かない。
望海さんや真彩さんの良い話なんかは嬉しかったりするので、身勝手極まりないなと我ながら呆れます。
実際、雪組以外のことは対岸の火事。どれだけ燃えようが、逆に凍えようが大したことではありません。「ふ〜ん」とか「へ〜」程度の反応しか出来ません。身に迫って来るものが何もないのです。
今のところ雪組で嫌な気分になるような話は聞いていません。だからこそその手の裏話に鈍感でいられるのかもしれませんが。
裏話にもね、やっぱり信用出来る出来ないってあるじゃないですか。人間の口を通れば通る程、主観が入り歪んでいく。どれがどのくらい本当なのかなんて、所詮は噂と同じくらい当てにならない。
自分がこれ以上はないってレベルで真実に近づいたと思う話も、証拠を見せろと言われたら何も出せない。蜃気楼のようなものです。そこにあると思って手を伸ばしても何も掴めない。
まるで真実であるかのように裏話・噂を吹聴する人に、今の私はかなり斜めな見方しか出来ない。
友人のことはある程度信用しています。しかし彼女とて全てを網羅しているわけではない。話半分…いや4分の1程度が妥当かな。
宝塚だけで繋がっている友人ではないので、そこをあまり信じていないとしても友情が壊れるわけではないと思うのですが…どうなのかな。
ネットでも聞かないようなディープな話とか聞きましたけど、私には裏を取るようなツテもありませんし、「まあ、そんなこともあるかもね」って感じでしょうか。
そういう話、お聞きになりたいですか? 聞きたいと言われても話しませんけどね。
目に見えることだけでいいじゃないですか。「真実」なんて人の数だけ存在するのです。「事実」は一つでも、「真実」は人の心の中にある。それを追ってもキリがないし、虚しいだけです。
それに人間良い話だけ信じた方が、精神衛生上よろしいかと。
信じようと信じまいと、事実も真実も…手の届かないところにあるのですから。
嫌な話は右から左に抜ける女S・不二子