戦隊物出身という呼び方
他の方のブログで拝見したのですがコメント欄が無くて、仕方なく自分のブログに書きます。
浦井健治さんを「戦隊物出身」と書かれていたのですが、彼は戦隊出身ではありません。
彼のデビュー作は「仮面ライダークウガ」のラスボス、「ン・ダグバ・ゼバ(人間体)」です。
まだ18か19歳くらいの時です。無垢な笑顔でだからこそ恐ろしいというキャラクターにピッタリでした。
その後いつのまにかミュージカル俳優さんになっていて驚いた覚えがあります。
特撮に出演したーーとりわけそれがデビュー作である場合ーーよく「戦隊物出身」と呼ばれることがありますが、ライダーも戦隊もウルトラも一緒くたにされるのは特撮ファンにしてみればとても腹立たしい。
違うんですよ! 全然!
撮影の仕方にも違いがあるし、求められる演技も違います。見せ方だって全然違う。一緒にしないでいただきたい。スーツアクターさんも「戦隊の演技とライダーの演技は全然違う」と言っています。
ライダーと戦隊は同じ東映で控え室で一緒になることもあるのでキャスト同士は仲良くなったりはします。同志的親近感はあると思います。
いや、分かりますよ? 特撮に興味のない人からすれば一緒だと言うのは。
でも私は特撮ファンなのでこだわります。こだわってこそのオタクではないですか!
話は変わりますが、宝塚出身で特撮に出演した女優さんもいらっしゃいます。
古いところでは「電子戦隊デンジマン」に敵幹部ケラー役で元雪組の娘役・湖条千秋さん(元星組トップ娘役の湖条れいかさんのお姉さん)がレギュラー出演していました。
湖条さん目当てで毎回ではないですが番組を観ていました。でも見事に湖条さんの記憶しかありません。
近いところ…と思ったけどもう10年以上経っていてビックリですが、「侍戦隊シンケンジャー」に元宙組トップ娘役の紫城るいさんがゲスト出演していました。紫城さんは「特命戦隊ゴーバスターズ」にもゲスト出演。スタッフに誰か紫城さんのファンがいたのかしら?
ライダー出身は人気俳優が出るけど戦隊出身はパッとしないーー長らくそう言われてきました。そのジンクスを破ったのが「シンケンジャー」の松坂桃李さんです。
その後は千葉雄大さんや山田裕貴さんなどテレビで活躍する人が出てくるようになりました。
浦井健治さん以外にも現在ミュージカルで活躍している俳優さんで特撮出演経験のある人は何人かいます。
加藤和樹さんは「仮面ライダーカブト」の仮面ライダードレイクだし、古川雄大さんも「仮面ライダー電王」の映画で仮面ライダーG電王として変身しています。村井良大さんは「仮面ライダーディケイド」の仮面ライダークウガ。
テニミュ出身か特撮出身か、はたまたそのハイブリッドか。今のミュージカル界を引っ張っている中にはとても多いのです。
歌唱力は音大出身や声楽を学んできた人にはなかなか敵いませんが、その代わり彼らは「カッコいい」。両方を持ち合わせている俳優さんはなかなかいません。だからこそWキャストに意味もある。どちらかお好みをどうぞというわけです。
でもそのうち両方を兼ね備えた俳優さんが出て来るんじゃないかなぁ。そんな気がします。
音大出かテニミュ出か戦隊出かライダー出かは分かりませんが。そんな日が来るのが楽しみです。
美しいものが嫌いな人がいて?・不二子