窓の外から猫の声🐈🐈🐈

2.5次元とか特撮とか。漫画や小説。平野良と望海風斗。

20世紀号に乗って・7

「あーさってホンマ顔ええなあ」

心の声で隣の妹と客席で通じ合ったあの一階3列目。

視力0.03、乱視有り、コンタクトレンズ不可(もちろん眼鏡をかけているがそれでも0.8)の私にもハッキリ見えるあの顔この顔。

普段からオペラグラスを使わない観劇を遂行している私、宝塚では20年振りくらいの良席に興奮を抑えられませんでした。

シアターオーブは5列目くらいまではちょっと舞台を見上げる感じになるので、背の低い(150cmない)妹は若干首が疲れたそうです。私はそこそこ身長がある上に座高が高い(つまり短足)なので殆ど不自由を感ぜず。

望海さんの大ファンの私にはひたすら望海さんがイケメンに見えるのですが、それとは別腹として朝美絢さんの美貌を堪能させていただきました。

朝美絢さん「特技・顔」と言っても許される美しき男役さん。それなのに雪組に組替えで来られるまで存在を知らなかった…宝塚は生徒数が多いからそんなこともある。申し訳ない、月組さんはノーマークでした。今はだいぶ分かります。輝月ゆうまさん好き。

お顔だけでTragicな雰囲気バッチリな朝美さんですが、なんとコメディも上手かった。

正直お顔が美し過ぎて役に合わないのでは?と懸念しておりました。BWでは冴えない親父が演ってる役ですし。

しかし朝美さんはちゃんと美しいなりにお役を成立させてらした。こういうところ宝塚の方はすごいですよね。

朝美さん演じるオーエン・オマリー、オスカーの宣伝マン、属性アル中。たぶん脚本に書かれているのはこれくらいです。朝美さんのオーエンは言葉の端々や身振り手振りに「こいつめっちゃ育ちが悪いな」と思わせる特徴がある。「〜でさ」「〜すよ」。真那春人さん演じるオリバー・ウェッブが怒っていても上司のオスカーに敬語なのに反して、オーエンは常に口調が雑。たぶん生まれも育ちも悪く、若い頃はスリや掻っ払いくらいはしていたかもしれない。それがあの美貌を武器にショービジネスの世界に足を突っ込み、まんまと当時敏腕プロデューサーだったオスカーの下で働くことに。

本当ならオスカーが落ち目になった時点で見捨ててもいいところを、自分でもよく分からない情に絡め取られて(かつ給料が未払いの為)運命を共にする羽目に。

しょっちゅう飲んだくれて手にはスキットル(主にウイスキーなどアルコール濃度の高い蒸留酒を入れる携帯用の小型水筒)。顔が良いから結婚したことがあるかもしれない。でも離婚してる。それか女より酒な男なのかな。

朝美さんのオーエンは、美貌なのに美貌が邪魔になっていない! でも美貌だからいろいろ背景を考えてしまう!

今回朝美さんの演技に感心した点はやはり「間」。間が良いんです。

「よしオーエン、今すぐ聖書を買って来い!」

「…この列車、走ってんすよ」

ちゃんと笑える。これだけでしっかり笑える。0.1秒遅れても早くてもダメ。ドンピシャなタイミング。ああ…朝美さん…好き。

望海さんが退団されたら(考えただけで涙)、柚香光さんを追っかけようかなと思っているのですが、朝美さんも捨てがたい。両方はたぶん観られないので、選択しなければならない日が怖い。まあ最悪スカステ・オンリーってことも…。

いやまだまだ考えない考えない。

朝美さんはお歌も割と上手い。望海さんがいるので「とても上手い」と言いづらいですが、普通にスターとしては上手い。でももっと上手くなれるポテンシャルはお持ちと見受けました。もう少し声に膨らみと深みが増せば完璧ではないでしょうか。

朝美絢さんの更なる飛躍を楽しみにしている私です。

スキットルの女S・不二子

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