忠臣蔵
何故か望海さんで「忠臣蔵」を再演希望という声を聞きます。
生徒さんでもいらっしゃいましたね。梅咲依舞さんでしたか、ブリネクでおっしゃってました。
望海さんは「私には荷が重すぎる」との答え。たぶん「やりたくない」のだと私は判断しております。
「忠臣蔵」、宝塚では旧大劇場の最後の公演にして杜けあきさんの宝塚最後の公演。もちろん観に行きました。
当時すでに私は東京住まいでしたが、思い出の詰まった旧大劇場にお別れをしたかったし、そこに立つ杜さんも観たかった。
懐かしいですね、あの赤い大きな柱(そこ?)。高所恐怖症なので3階席が怖かったです。3階の常連だったけど。劇場で亡くなった方もいらしたせいか「奈落で幽霊に声を掛けられると出世する」という噂もありました。
割と簡単に生徒さんに面会出来たのも、まだまだのんびりした時代だったのでしょうね。楽屋口の小さな窓から中を覗けて、生徒さんが煙草を吸っているのを見てショックを受けたことも。まだ子供だった頃の話なので許してやってください。あそこ喫煙室だったのかな?
「忠臣蔵」に話を戻しますが、私は再演して欲しいとは思いません。あれは初演のあの時期だったからこその作品だと思います。
望海さんに大石内蔵助は…出来ると思いますよ。充分出来る。でもやらなくていい。
私はフリークと言っていいくらい忠臣蔵が好きです。いろんな忠臣蔵を観たし本も読み漁った。私なりの忠臣蔵観もある。題材としての忠臣蔵は面白いです。
でも望海さんにやって欲しいとは思わないのです。既に「誠の群像」をやり「壬生義士伝」をこれからやる望海さんに雪組に、更に和物の再演を…とは思わないですよ。しかも一本物。
初演が杜けあきさんのせいか、劇中歌も素敵なのですけどね…。杜さんはトップ期間が長かったからまあいいとしても、望海さんがそんなに長くトップをやれるとも思えません。ならばもっと違うタイプの作品をやって欲しいと願ってしまいます。
決して名作ではない。ところどころトンチキな場面もあるし。でも私は好きではあります、宝塚の「忠臣蔵」。でもそれは思い出の彼方にあればこそ。引き摺り出して今の光に晒して良い作品ではありません。
やれば出来る…望海さんだけでなく今の雪組なら。でもやる必要はないし、やって欲しくない。
そう、望海さんのトップ期間が5年あるというなら賛成してもいいかな。でもそんなことはあり得ないでしょう?
だからやっぱり「否」です。
歌だけなら聴いてみたいです、主題歌じゃなくて他の歌を。
「太平の元禄に嵐が〜」とか「浮世の風に〜」とか、タイトル分からないけど。
茶坊主S・不二子