窓の外から猫の声🐈🐈🐈

2.5次元とか特撮とか。漫画や小説。平野良と望海風斗。

小さな花がひらいた

宝塚ファンならタイトルくらいは知っているのではないでしょうか?

山本周五郎の「ちいさこべ」を原作とした、柴田先生の名作の一つです。

近年なら蘭寿とむさん主演で全国ツアーを回ってましたね。

茂次・おりつ・くろ・おゆう…大人の役でメインになるのはこの4人くらい。むしろ子役達がメインと言っていい。

初演は茂次が甲にしきさん、おりつに大抜擢された上原まりさん。当時は和物の花組時代。

さすがに初演は観てませんが、瀬戸内美八さんの再演は観ました。かっこよかったー! それまでは特に好きってわけじゃなかった瀬戸内さんに惚れました。茂次さんってハマる人が演るとめちゃくちゃカッコいいんですよね。

実際この人と結婚とか私は御免ですけど、舞台では惚れます。本当カッコいい。痺れる。不器用で怒りっぽくて照れ屋で頑固でめんどくさい人なのに、それが頗る魅力的に見える。

朝香じゅんさん、安寿ミラさんも演じています。私は安寿さんのを観劇しました。

朝香さんのも観たかった…最後の舞台だったし。いえチケットはね、取れたんですよ一枚だけ。でも友人に譲ってしまいました。

朝香さんの会には入っていないけれど大ファンな友人がいまして、彼女がチケット一枚も取れなくてドン底に落ち込んでいたんです。

自分も観たかったです。必死になってチケット取ったし。でも一晩考えに考え抜いて。

私にとって朝香さんは一番ではない。ならば朝香さんが一番好きな人が観るべきなのではないか?

そう結論を出した私は納得して彼女にチケットを差し出しました。もちろん喜んでくれました。こういうの私だけじゃないはず。観劇が趣味の人なら経験あるのではないかしら。

終演直後に彼女から電話がかかってきました。何言ってるのか殆どわからないくらい号泣していました。

「最後のルコさんかっこよかった! 最後の舞台観れた! めちゃくちゃよかった! よかったの! ありがとう、ありがとう、ありがとう! うわぁーん」

あれだけ喜んでもらえたら譲った甲斐もあったというものです。きっと素晴らしい茂次さんだったんだろうなあ…。

今ならDVDやスカイ・ステージで後追いも出来ますが、当時はまさに一期一会。


で、また前置きがえらい長かったですが。本題は望海さんの茂次さんが観たいなあ〜ってことです。

ただこれも実現するとは思いません。脳内再演上演中です(笑)。

茂次さんはもちろん望海さん。おりつは真彩さん。くろちゃんは…路線の役なんですけどイメージ的には真那春人さんが私の脳内劇場でくろちゃん演じてます。おゆうさんは彩みちるさんか朝月希和さんでもいいかな。

一番重要なあっちゃんは誰だろう? 背が低くて可愛い娘役さん…いるかな?

蘭寿とむさんの時に望海さんは大六でしたっけ、大工の一人。瀬戸内さんの時には新城まゆみさん。新城さん大好きでした。

宝塚の男役さんでも立役系の硬質なタイプが似合うと思うので、望海さんも茂次に向いていると思います。

望海さんに「女房になるのかならねぇのか、どっちでぃ」なんて言われたら、うっかり「なります」って答えてしまいそう。

いやいやその立場は真彩さんのものですから!

あ〜ん、想像だけで泣けてしまう〜!

ってか、この作品何回観ても泣きます。なんなら幕開きの子供たちで既に泣きます。

「あたい、あっちゃん」

最初のこの一言だけで泣ける。

悲しさというより切なさ…かなあ。茂次たち大人も子供たちも火事で家を父を母を兄弟を亡くした悲劇を乗り超えようと必死に生きている。そのひたむきな姿が胸に来る。あっちゃんは幼過ぎて状況がよく分かってはいないけれど、だからこそ無垢な言動に切なさを感じます。

役が少ないので別箱か全ツ向けですね。瀬戸内さんの時は大劇場でしたが、子供たちはWキャストでした。

後にトップになった大浦みずきさんや日向薫さん紫苑ゆうさんも子役。日向さんはデカい子供だったなぁ(笑)。でも不思議とちゃんと子供に見えてくるんですよね。

本当にしみじみと良い作品です。


不二子

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